フォトフェイシャルは、シミやくすみ、ニキビ跡などの改善を目指す光治療として人気を集めています。ですが、「どれくらいの頻度で受ければいいの？」「効果が薄れることはあるの？」といった不安を持つ方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、施術の間隔の取り方によって治療効果に大きな差が出ることもあります。本記事では、フォトフェイシャルの理想的な施術間隔と、間違った頻度で起こり得る肌トラブルについて詳しく解説します。
フォトフェイシャルとは
フォトフェイシャルという言葉を聞いたことがあっても、実際にどんな施術かを正確に理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
光を使った美肌治療といわれても、その効果や仕組みを詳しく知ることで、安心して施術を受けられるようになります。まずはフォトフェイシャルの基本から順を追ってご紹介します。
光（IPL）を利用した美肌治療
フォトフェイシャルは、「IPL」と呼ばれるやわらかい光を肌にあてて、美肌を目指す治療です。IPLとは「Intense Pulsed Light（インテンス・パルス・ライト）」の略で、レーザーとは違い、複数の波長を含んだ光を広範囲に照射できます。これにより、肌の深部に届く光がメラニンや毛細血管などにアプローチし、肌の状態を整えます。
IPLの光は、皮膚の表面だけでなく奥の真皮層にも届きます。この真皮層にはコラーゲンやエラスチンといった肌の弾力を保つ成分が含まれており、IPLが刺激を与えることで再生が促されます。肌の奥からハリを取り戻すサポートをしてくれるのです。
対応する肌悩みと仕組み
フォトフェイシャルは、以下のような複数の肌悩みに同時に対応できるのが特徴です。
- シミ、そばかす
- 赤ら顔、毛細血管の目立ち
- ニキビ跡
- 毛穴の開き
- ハリ不足やくすみ
たとえば、ニキビ跡には赤みタイプと色素沈着タイプがありますが、フォトフェイシャルはその両方に対応します。赤みに対しては血管に反応し、色素沈着にはメラニンに反応するため、複数の悩みを一度にケアできるのが魅力です。
フォトフェイシャルの3つの効果
フォトフェイシャルは、光の力で肌の内側に働きかける施術です。肌の悩みに対して幅広く対応しており、継続的な施術によって見た目の印象が大きく変わることもあります。
シミやそばかす
フォトフェイシャルは、シミやそばかすに悩む方にも効果が期待される治療です。IPLという光が、メラニンという黒い色素に反応することで、濃くなったシミを分解し、自然に薄くしていきます。一度で消えるわけではありませんが、複数回の施術によって目立たなくなるケースも多く見られます。
赤ら顔、ニキビ跡
赤ら顔やニキビ跡の赤みは、肌の表面近くにある毛細血管が関係しています。IPLはこの毛細血管の拡張にも反応するため、赤みを落ち着かせることができます。
ニキビ跡に関しても、色素沈着や赤みの軽減に有効で、肌の色ムラを整える効果が見込めます。炎症が収まった後の色素沈着であれば、光治療が適しているとされています。
肌のハリや毛穴の改善
フォトフェイシャルは、肌の真皮層にも熱を与えるため、コラーゲンの生成を促進する働きがあります。これにより、肌のハリが戻ったり、毛穴の引き締まりを感じられたりする人もいます。とくに頬や小鼻の毛穴に悩んでいる方には、継続的な施術によって見た目の改善が期待できます。
フォトフェイシャルの理想的な施術間隔
「何回受ければ効果が出るの？」「どのくらいの頻度で通えばいい？」という疑問は、多くの人が持つポイントです。理想的な施術間隔を知ることで、より効率的に美肌を目指せます。
初回〜5回目までのおすすめ頻度
最初の5回程度は「2〜4週間に1回」の施術が理想です。肌のターンオーバー（約28日周期）に合わせて定期的に照射することで、古い角質と一緒にメラニンなども排出しやすくなるからです。過度に詰めすぎると炎症のリスクが上がるため、医療機関では3〜4週間のスパンが一般的です。
メンテナンス期間に入ってからの理想的な間隔
効果を実感した後は「1〜2ヶ月に1回」のペースでメンテナンスを続けるのが望ましいです。新たな肌トラブルの予防や状態の維持が目的となります。月1回が理想ですが、肌トラブルが出やすい人は医師の判断で2ヶ月に1回のペースにすることもあります。
肌質・年齢・目的別の適切な間隔の目安
脂性肌の人はターンオーバーが早いため短めのスパンでも効果が期待できますが、乾燥肌の人は肌への負担を減らすため、やや間隔を空けた方がよい場合もあります。20代と50代では、肌悩みや改善スピードが異なるため、医師と相談しながら自分に合った頻度を見つけましょう。
フォトフェイシャルで間隔を空けすぎた場合の影響
フォトフェイシャルは、定期的な施術によってその効果を発揮する美肌治療ですが、スケジュールの都合などで施術の間隔が空いてしまうこともあるでしょう。
しかし、照射の間隔が長くなることで思わぬ影響が出ることがあります。ここでは、間隔を空けすぎた場合に起こりうる具体的な問題と注意点について詳しくご紹介します。
効果の持続性が落ちる
フォトフェイシャルの効果は、継続的に照射することで積み重なっていくものです。しかし施術の間隔が空きすぎると、せっかく得られた肌の透明感やハリの変化が徐々に薄れてしまいます。
肌のターンオーバーが進むことで、蓄積されていた効果がリセットされるような形になり、再び肌トラブルが表面化するリスクが高まります。安定した肌状態を維持するには、ある程度の継続性が必要です。
治療のやり直しが必要になる可能性もある
フォトフェイシャルは複数回の施術によって段階的に効果を出していく治療です。そのため、長期間間隔が空いてしまうと、蓄積されていた効果が薄れ、再び1回目からスタートしなければならない状況に陥る可能性もあります。
これは、肌の状態が元に戻ったことを意味します。時間や費用のロスを防ぐためにも、医師と相談しながら無理のないペースで継続することが重要です。
肌コンディションの安定が崩れる可能性がある
フォトフェイシャルを定期的に受けていたことで整っていた肌のバランスが、施術の間隔が空くことで再び不安定になることがあります。たとえば皮脂分泌のバランスが崩れ、ニキビやテカリが目立つようになったり、乾燥や肌荒れが進行したりするケースもあります。
また、生活習慣や季節の変化に影響されやすくなり、肌トラブルが再発しやすくなるのもこのタイミングです。肌の安定を保つためには、ある程度規則的なケアが求められます。
フォトフェイシャルのやりすぎによるリスク
「早く効果を出したい」という気持ちから頻繁に施術を受けたくなるかもしれませんが、過度な照射には注意が必要です。やりすぎによるリスクについても事前に知っておきましょう。
過剰な照射による肌荒れ・乾燥
照射間隔を守らず、短いスパンで頻繁に施術を受けると、肌が回復する時間を確保できず、バリア機能が低下してしまいます。これにより乾燥や赤み、かゆみといった肌荒れが発生しやすくなります。
特に敏感肌や乾燥肌の方は過剰な照射による影響を受けやすく、ダメージが蓄積すると炎症が慢性化することもあります。無理に回数を増やすのではなく、肌にやさしい間隔を守ることが大切です。
色素沈着や炎症のリスク
フォトフェイシャルは肌に熱を加える治療であるため、頻度が高すぎると肌内部に熱が蓄積し、炎症や色素沈着といった副作用が現れることがあります。とくに日焼け直後の肌や薄くなった角質層に対して照射を行うと、強い反応が出やすくなり、赤みやシミが悪化するケースも報告されています。
また、施術直後の紫外線対策を怠ると、色素沈着のリスクがさらに高まります。美肌を目指すつもりが逆効果になる前に、医師の指導のもと適切な照射計画を守りましょう。
フォトフェイシャルの理想の間隔を守るためのポイント
理想的な効果を得るためには、ただ回数をこなすだけでは不十分です。肌の状態や季節に応じた施術プランを立てることが大切です。ここではそのためのポイントを解説します。
医師による肌診断で無理のないプランを組む
肌の状態を見極めた上で、医師の診断を受けながら施術プランを組むことが重要です。自己判断での照射間隔では、思ったような効果が得られないだけでなく、肌への負担が大きくなるリスクもあります。
季節や紫外線量に合わせた調整も必要になる
紫外線が強い夏場には日焼け止めを強化し、冬場には保湿を徹底するなど、季節ごとの肌環境に応じて施術内容やタイミングを調整しましょう。こうした対応が肌のダメージを減らし、施術効果の維持にもつながります。
フォトフェイシャルを受ける際の注意点
フォトフェイシャルは幅広い肌悩みに対応していますが、正しく受けなければ思わぬ肌トラブルの原因になることもあります。以下のポイントを意識して、安全に施術を受けましょう。
悩みがない箇所は何度も施術しない
トラブルがない部位に繰り返し照射する必要はありません。過度に光を当てることで、かえって肌が乾燥しやすくなったり、赤みや刺激を感じたりすることがあります。とくに頬や額など、目立った悩みがない部位に対しては、医師と相談して必要最低限に留める判断が重要です。
肌トラブルがある箇所の施術は避ける
ニキビが炎症を起こしている箇所や、湿疹・かぶれなどの症状がある部分には照射を避けるべきです。こうした状態の肌に光を当てると、炎症が悪化する恐れがあります。施術前に肌状態を丁寧にチェックし、気になる症状がある場合は必ず医師に伝えておきましょう。
肌の摩擦をできるだけ避ける
施術直後の肌は刺激に敏感になっているため、摩擦を与える行為は避けましょう。洗顔時のゴシゴシこすりや、タオルでの強い拭き取りは肌を傷つける原因になります。優しく洗い、清潔なタオルで軽く押さえるように拭くなど、日常のスキンケアにも気を配ることが大切です。
まとめ
フォトフェイシャルは、ニキビ跡やシミ、そばかすなどの治療に有力な選択肢のひとつです。ただし、効果を引き出すには適切な施術間隔を守ることが必要です。空けすぎても詰めすぎても肌への負担になるため、自分の肌質やライフスタイルに合わせた無理のない治療計画を立てることが大切です。信頼できる医師と相談しながら、正しい頻度で継続することが、肌トラブルの改善につながります。
気になることや、一度カウンセリングを受けてみたい方は、銀座美容クリニック大分院までお問い合わせください。
