シミやくすみ、赤ら顔などを改善したいと考える方の間で注目されているのがフォトフェイシャルです。光を使って肌トラブルを改善する美容施術として知られていますが、施術を受ける前に知っておくべき注意点もあります。
本記事では、施術を検討している方に向けて、フォトフェイシャルの代表的なデメリットとその対策をわかりやすく解説します。

フォトフェイシャルとは
フォトフェイシャルは、IPL(Intense Pulsed Light)という特殊な光を顔に照射して、肌の悩みを改善する美容施術です。シミ・そばかす・赤ら顔・毛穴の開きなどに悩んでいる方が主に受けています。肌にレーザーよりもマイルドな刺激を与えるため、比較的安全で、ダウンタイムも短い点が特徴です。
この施術の目的は、肌の奥にあるメラニンや毛細血管にアプローチし、ターンオーバー(肌の生まれ変わり)を促すことです。美肌を目指す方法として人気ですが、メリットばかりではありません。しっかりとデメリットも理解しておくことが大切です。
フォトフェイシャルの主なデメリット
フォトフェイシャルの主なデメリットは以下の通りです。
- 痛みや刺激を感じることがある
- 赤み・腫れ・かゆみなどの反応が出る場合がある
- 一時的にシミが濃くなることがある
- かさぶたや色素沈着のリスクがある
- 肝斑が悪化するケースもある
痛みや刺激を感じることがある
「輪ゴムでパチンと弾かれたような刺激」と表現される痛みが伴うことがあります。出力の強さや肌の状態により個人差があるため、まったく痛みを感じない人もいれば、毎回痛みに耐える人もいます。特に乾燥している肌や敏感肌の場合、痛みが強く出やすくなります。
施術中だけでなく、施術後もピリピリとした刺激が残ることもあるため、痛みに弱い方はカウンセリング時にその旨をしっかり伝えておくと安心です。
赤み・腫れ・かゆみなどの反応が出る場合がある
フォトフェイシャルを受けた直後、肌が赤くなったり腫れたり、かゆみを感じたりすることがあります。これは光による刺激に対して肌が一時的に反応している証拠で、通常は数時間から数日で自然と治まります。
ただし、肌のバリア機能が弱い場合や元々炎症を抱えていた場合には、症状が長引くこともあるため注意が必要です。アフターケアとしては、冷却・保湿・紫外線対策の3つが重要です。
一時的にシミが濃くなることがある
フォトフェイシャルを受けると、ターゲットとなるシミが一時的に濃く浮き出ることがあります。これは光がメラニンに反応し、古い角質として排出される過程で起こる正常な反応です。かさぶたになって自然と剥がれ落ちることで、徐々に薄くなっていきます。
しかし、この経過を知らないまま施術を受けると「シミが悪化した」と勘違いする方も多いです。あらかじめ一時的に濃くなるリスクを理解しておくと、必要以上に不安を感じずに済みます。
かさぶたや色素沈着のリスクがある
照射の出力が強すぎたり、施術後のケアを怠ったりすると、かさぶたができたり色素沈着が残ることもあります。肌は施術後にとてもデリケートな状態になるため、強くこすったり、日焼けをしたりするのは厳禁です。
また、体質によっては色素沈着が起こりやすい人もいます。事前の問診や医師の判断で、こうしたリスクが高いと判断された場合は、フォトフェイシャル以外の選択肢を検討することも大切です。
肝斑が悪化するケースもある
フォトフェイシャルはシミには効果的ですが、肝斑には逆効果の場合があります。肝斑はホルモンの影響で起こる特殊なシミで、通常のシミよりも刺激に弱い傾向があります。光刺激によって炎症が悪化し、かえって広がることもあるため、施術前に医師による適切な診断が欠かせません。
肝斑かどうかわからない場合は、まず皮膚科で診断を受けましょう。
効果を感じるには複数回施術が必要
フォトフェイシャルは1回で効果を実感できるものではありません。5回以上の施術が推奨されるケースが多く、肌の状態や年齢によっては10回以上かかることもあります。
そのため、1回だけ受けて「効果がなかった」と感じるのは早いです。継続的なスケジュールを立て、コツコツとケアしていく必要があります。
フォトフェイシャルでデメリットが起こる要因
フォトフェイシャルでデメリットが起きてしまう要因はいくつかあります。ここでは、その詳しい要因について解説します。内容は以下の通りです。
- 照射出力や肌状態との相性
- 施術タイミングと季節の影響
- 使用中の外用薬との併用リスク
照射出力や肌状態との相性
施術のトラブルの多くは、出力の調整ミスや、肌の状態を無視した施術によって起こります。乾燥している肌に高出力の光を当てると、赤みや炎症が強く出ることがあります。
また、施術する機器の種類やモデルによっても肌への刺激度は異なります。肌質に合わせた照射レベルの設定ができる医療機関を選びましょう。
施術タイミングと季節の影響
夏は紫外線が強く、フォトフェイシャル後の肌にとって過酷な環境です。施術後に日焼けをすると、色素沈着のリスクが大きくなるため、夏に受ける場合は特に注意が必要です。逆に、秋冬の乾燥時期は保湿ケアを怠ると肌荒れしやすくなります。
施術時期を選べるなら、春や秋など紫外線が比較的弱い季節がベストです。
使用中の外用薬との併用リスク
フォトフェイシャルでは、トレチノインやハイドロキノンなどの薬を使用していると、肌が光に敏感になります。この状態で施術を受けると、赤みや炎症が強く出る恐れがあります。
施術前のカウンセリングでは、現在使用しているスキンケア製品や薬を正直に申告し、医師の判断を仰ぐことが必要です。
フォトフェイシャルを避けた方がよいケース
フォトフェイシャルは比較的安全な施術ですが、すべての人に適しているわけではありません。体質や健康状態によっては、避けたほうが良いケースもあります。
強い日焼け後や日焼け予定がある人
施術前後に日焼けをしてしまうと、肌トラブルの原因になります。特に施術直後の肌はバリア機能が一時的に低下しており、紫外線のダメージを受けやすくなっています。色素沈着や火傷のリスクも高まるため、日焼けが残っている肌や、施術後すぐに屋外活動の予定がある人はタイミングを見直しましょう。
肝斑・光過敏症・皮膚炎を患っている人
前述した通り、肝斑を持つ人は施術により悪化するリスクがあります。また、光過敏症(ちょっとした日光でも赤くなる人)や、皮膚炎がある場合も、肌が光に弱いためトラブルの可能性が高いです。これらの症状がある人は、医師に相談の上、他の治療方法を選ぶことが賢明です。
妊娠中・授乳中などホルモンバランスが不安定な時期
妊娠や授乳中はホルモンの変化によって肌が敏感になっており、通常よりも炎症やシミができやすい状態です。万が一、施術によって色素沈着が起こった場合、回復に時間がかかることもあります。安全のため、この期間は施術を控えましょう。
てんかん発作の既往がある方
フォトフェイシャルは光を使用する施術のため、強いフラッシュや光刺激がトリガーとなり、てんかん発作を誘発する可能性があります。過去にてんかんの既往がある方は、カウンセリングの際に、事前に申請してください。
フォトフェイシャルの施術で失敗しないためのコツ
施術によるトラブルを避け、期待通りの効果を得るためには、事前準備やクリニック選びが重要です。
- 丁寧なカウンセリングを受ける
- 実績豊富なクリニックを選ぶ
- 痛みの少ない最新機器を導入しているか確認する
- 紫外線と乾燥対策を徹底する
丁寧なカウンセリングを受ける
まずは自分の肌状態や悩み、生活習慣についてしっかり相談できるクリニックを選びましょう。丁寧なカウンセリングがあるかどうかは、そのクリニックの信頼性を測る指標の一つです。持病や服用中の薬、過去の肌トラブルなども正確に伝えましょう。
実績豊富なクリニックを選ぶ
クリニックを選ぶ際は、安さや立地だけで選ばず、施術実績や専門性、アフターケアの充実度などを確認しましょう。症例写真や口コミも参考になります。また、皮膚科医が常駐しているかどうかも、施術中の安心感に大きく関わります。
痛みの少ない最新機器を導入しているか確認する
最近では痛みを軽減できる冷却機能付きの照射機器が増えています。古いタイプの機器と比較して、肌への負担も少ない傾向があります。設備の新しさや使用している機器の種類も確認すると安心です。
紫外線と乾燥対策を徹底する
施術後は肌がとても敏感になるため、保湿ケアとUV対策が欠かせません。日焼け止めはSPF50・PA+++以上のものを選び、外出時は帽子や日傘も併用しましょう。保湿については、化粧水や乳液に加えて美容液を使うのもおすすめです。
フォトフェイシャルの効果を上げるための対策
せっかく施術を受けるなら、最大限に効果を引き出したいところです。以下のような対策を日頃から心がけておきましょう。
適切な回数と間隔を守る
フォトフェイシャルは、1回の施術で完結するものではありません。基本的には3〜4週間おきに5回以上を目安に続けることが効果的とされています。効果を急ぎすぎて施術の間隔を詰めすぎると、かえって肌に負担をかけてしまいます。適切なスケジュールを守ることが、美肌への近道です。
医師の指導に従いスキンケアを継続する
施術後は特に、肌の回復を助けるスキンケアが大切です。保湿成分を含んだ基礎化粧品を使い、肌の潤いを保ちましょう。特に、セラミドやヒアルロン酸が含まれている製品は、バリア機能を整えるのに効果的です。
また、ビタミンC誘導体入りの美容液は、メラニン生成を抑える働きがあり、シミ予防にも役立ちます。日常のスキンケアと食生活の見直しも、施術効果を長持ちさせる秘訣です。
他施術との併用タイミングに注意する
ピーリングやレーザー治療などの刺激が強い施術を、フォトフェイシャルと同時期に受けるのは避けるべきです。肌への負担が大きくなり、赤みやかさぶたなどのトラブルにつながるリスクが高まります。
どうしても他の施術と併用したい場合は、間隔をあけるか、医師に相談の上でスケジュールを調整しましょう。
まとめ
フォトフェイシャルは、シミや赤ら顔などを改善したい人にとって魅力的な美容施術ですが、赤み・痛み・色素沈着・肝斑の悪化など、さまざまなデメリットがあることも理解しておくべきです。
ただし、肌の状態に合わせた施術・正しいクリニック選び・丁寧なアフターケアを実施することで、多くのトラブルは予防可能です。安易に「美肌になれる」と期待しすぎず、正しい知識を持ったうえで受けることが、美容医療を安全に活用する第一歩です。
気になることや、一度カウンセリングを受けてみたい方は、銀座美容クリニック大分院までお問い合わせください。
